薩摩なた豆のこだわり〜産地〜

特産品・郷土料理として 県の特産品として認定されているなた豆/
鹿児島県(自治体)、観光連盟、特産品協会と絡めて/郷土料理として伝わるなた豆(タッバケ漬け)

特産品としてのなた豆

なた豆にまつわる歴史や風土を商品と一緒に伝えられればもっと魅力ある特産品に育つでしょう。
(社)鹿児島県特産品協会事務局長 池田誠

特産品というのは、地域の生活や文化が反映されているものだと思います。ただ品物を販売するだけでなく、鹿児島の生活や文化をいかに表現し伝えていくか、ということが大切です。
なた豆は、今でこそ鹿児島を代表する特産品の一つとなりましたが、私たちも比較的最近まで詳しい情報は持っていませんでした。
もちろん、なた豆がタッパケと呼ばれ、漬物にして食べる習慣があることは鹿児島の人間ですからわかります。しかし、なた豆茶や歯磨きに加工されていることは、なた豆を扱っている企業の社長さんとお会いして、初めて知りました。

そのとき、なた豆が昔から膿取り豆と呼ばれていたこと、大きく育てるには鹿児島の気候や土壌が適しているといったお話を聞きました。
そして、なた豆にまつわる歴史や風土を商品と一緒に伝えられたら、どんなに魅力的な特産品に育つだろうかと思いました。

そんなとき、大河ドラマ 『篤姫』で、なた豆が小道具として措かれるシーンが放映されました。それ以来、なた豆の注目度も増し、特産品としてのなた豆も、大きくクローズアップされるようになりました。
もっとも、ただブームに乗るだけでは商品は長続きしません。
しかし、なた豆に関しては、私はそんなに心配していません。

なた豆は健康食品の分野に入ると思います。
同じ分野の鹿児島の特産品に福山の黒酢があります。黒酢も一時期ブームになりましたが、今も着実に売れています。
健康というキーワードを持っている商品というのは、ブームがなくても伸びていく商品ではないかと思うのです。

今後は観光との連携が考えられます。
健康食品がどのようにして作られているかというのは、消費者にとっても興味のあることです。
鹿児島のなた豆畑を見学に来るツアーなどが実現できれば、
なた豆の背景にある地域の生活や文化を消費者にダイレクトに伝えられるようになるでしょう。
2011年には九州新幹線が全線開業しますから、それが大きなチャンスになるのではないかと期待しています。

雄大な活火山・桜島が目前にそびえる県都鹿児島市

なた豆畑を見学するツアーなどが実現すれば鹿児島に観光客を呼び込む目玉の一つになるでしょう。
(社)鹿児島県観光連盟専務理事 松永祐吉

大河ドラマ 『篤姫』 の効果もあり、全国からの観光客が4%ほど増えました。
鹿児島県のおもな観光地は、鹿児島市と指宿、霧島、それから屋久島や奄美諸島あたりですが、篤姫の生家の今和泉家に、ずいぶん観光客が訪れました。
地元ボランティアの協力で、周辺をウォーキングできるシステムができ、好評でした。また小松帯刀の墓のある日置市にもたくさん観光客がいらっしゃって、地元の方が温かく迎えました。
『篤姫』 のおかげで、県民のみなさんが観光を意識するきっかけになったと思います。なた豆も『篤姫』に小道具として登場したことから、かなり話題になったようです。ちなみに、私自身もなた豆茶となた豆歯磨きの愛用者の一人ですが、とても気にいっています。

私の妹の夫もなた豆を生産しており、生産者の数も年々増えていると聞きます。なた豆の畑を見学すると、その大きさに圧倒されます。
これは観光資源にもなるのではないかと思っています。

最近は修学旅行などで、農家への民泊がブームになっており、鹿児島も例外ではありません。生徒たちは、農家に泊まって農業体験などもできます。なた豆畑でも同じようなことがやれるかもしれません。
大河ドラマで脚光を浴び、まだブームが続いている鹿児島ですが、『龍馬伝』も鹿児島と縁があります。
坂本龍馬とその妻おりょうは、新婚旅行で霧島に来ているので、そのあたりも観光地として注目されているのです。
2011年には九州新幹線が全線開業しましたので、たくさんの観光客が訪れることを今から楽しみにしています。